日本エレクトロヒートセンター

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12th エレクトロヒートシンポジウム
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12thEHsympo_技術発表

技 術 発 表

導入事例・効果から応用分野まで徹底解説

【ヒートポンプ】メタノール蒸留塔へのヒートポンプ活用事例(13:30-14:00)
   

デキストランの製造工程ではメタノールを使用しており、使用後に濃度の薄まったメタノール廃液については、蒸留塔にて精製・再利用している。この蒸留塔の熱源に温水ヒートポンプが導入され、同工程におけるエネルギー消費量を60%低減させた。本発表では、廃熱回収システムの原理や実際に計測した評価結果について解説する。

         名糖産業㈱ 八王子工場長代理 村瀬 勝俊
                             木村化工機㈱ 技術部長 
松尾 洋志

    日本エレクトロヒートセンター 業務部長 井上 和茂 

 

【ヒートポンプ】航空機部品塗装設備へのヒートポンプ活用事例(14:00-14:30)
 

塗装設備の換気空調システムの熱源にヒートポンプを導入し、省エネを追求した空調制御手法や、ポンプの搬送動力を削減する新方式の変流量制御を採用することにより、一般的な塗装装備と比較して大幅な省エネを図るともに、システムのロバスト性や将来の拡張性を考慮した。従来型の塗装システムとの比較により従来の課題をどう解決し、更に省エネを図ったかを解説する。

         東芝キヤリア株式会社 営業技術部 主幹 井場 功 氏

 

【ヒートポンプ】熱風ヒートポンプの開発/ドライラミネータとスプレードライヤへの導入結果14:30-15:00)
 

90℃の熱風供給を可能にした高効率ヒートポンプ式熱風発生装置「熱Pu-ton®(ねっプートン)」について紹介。本装置は、食品分野などにおける乾燥温度帯60~90℃に対応しており、既設の乾燥装置の給気を本開発機で予熱するハイブリッド方式とすることで、90℃より高温の熱風が必要となる乾燥工程にも適用することが可能。ドライラミネータやスプレードライヤにおいて導入された効果を解説。

     三菱重工サーマルシステムズ㈱ ヒートポンプ設計部 主席技師 吉田 茂 氏
               日本電技㈱ 東京本店産業ソリューション部 営業一課 課長 深澤 篤志 氏
                                                 大川原化工機㈱ 開発部 部長 根本 源太郎 氏

 

【電化厨房】過熱水蒸気調理機 SVロースターHOTMAX®の特徴(15:20-15:45)
 

過熱水蒸気を循環・回収・再加熱・再利用することで、蒸気使用量の大幅な削減が可能であるとともに、循環ファンを併用することで、製品との熱交換量を増大させ、調理時間の短縮も可能となっている。また、循環する加熱流体は4つのモード選択が可能で、幅広い料理にも対応。過熱水蒸気ならではの調理効果や本調理機の導入実績についても解説する。

       ㈱中西製作所 フードシステム部西日本エンジニアリング課

                               課長 乾 晴行

 

【誘導加熱】過熱蒸気発生装置-UPSS® 1200℃の⽔による熱処理⾰命   15:45-16:10
 

誘導加熱技術を利用して高効率、かつ温度精度の高い高温の過熱蒸気を発生させることが出来る装置。近年では、過熱蒸気の特長である高伝熱性、低酸素状態を利用し、食品用途以外の工業用途にも利用されるようになってきた。炭素繊維、セラミックス、アルミ、電子部品、樹脂などの対象物を加熱、洗浄、乾燥、表面改質、脱脂、溶解などの処理を行うことで、生産性効率、品質改善、安全性が向上。今回はその中から有望な用途である炭素繊維のリサイクル、樹脂成型、アルミ溶解について解説する。

              トクデン㈱ 京都営業課 課長 山村 佳彦

 

【誘電加熱】マイクロ波化学プロセスのプラント事例と事業化   16:10-16:35
 

第3のエネルギー伝達手段であるマイクロ波により、100年以上も変わることがなかった化学産業にイノベーションを起こし、省エネルギー・高効率・コンパクトなマイクロ波化学プロセスをグローバルスタンダード化する。本講演では、マイクロ波化学プロセスの設計指針、プラント事例、事業化について解説する。

       マイクロ波化学㈱ 取締役 CSO
大阪大学大学院工学研究科 マイクロ波化学共同講座 特任准教授

                                                                                   塚原 保徳

 

【抵抗加熱】自動車用鋼板ホットプレスへの直接通電加熱技術の開発   16:35-17:00
 

近年自動車業界では、低燃費化の一つの手段として車体用鋼板の高強度(ハイテン)化による軽量化が開発課題となっており、その開発方法としてホットプレスがある。本講演では、ホットプレス用鋼板加熱において開発した移動電極DH(DH:Direct Resistance Heating)システムについて解説する。

直接通電加熱は、高効率・高投入電力密度(短時間加熱)・小型省スペース等の特徴を生かしたシステムで、矩形・非矩形薄板鋼板の短時間加熱が可能。現在、仕上り温度が均熱だけでなく、逆に偏熱分布・縞状加熱(仕上り温度が縞状)なども実現できている。今後も適用範囲を広げるべく、開発・実用化を目指している。

           高周波熱錬㈱ 研究開発本部 技術開発課 大山 弘義