日本エレクトロヒートセンター

 

 

 

 

 

>
エレクトロヒートNo.171

 エレクトロヒート No.171

 

 

【巻頭言】
 

一般社団法人日本エレクトロヒートセンター 理事
JFEエンジニアリング株式会社 新空調システム事業部 部長
藤澤 能成

 

 

【特集】熱回収・蒸気利用領域におけるエレクトロヒートシステム
 
 

中岩 勝

独立行政法人産業技術総合研究所
環境化学技術研究部門 研究部門長

蒸留プロセスの大幅な省エネルギー化を目的として、蒸留操作、伝熱操作、ヒートポンプの原理を「統合化」した内部熱交換型蒸留塔(Heat Integrated Distillation Column, HIDiC)プロセスに関して、本稿ではまず、開発の背景として従来型の連続蒸留の特徴やヒートポンプ技術とのマッチングを紹介した。また、HIDiCが熱力学的に理想的な連続蒸留を具現化しようとするものであることを示した。さらに基礎研究からパイロットプラント、実用化に至る開発の経緯や海外での開発動向を紹介し、わが国の研究開発の特徴を論じた。

 

 

 

吉田 正志

株式会社四国総合研究所
電力利用研究部 副主席研究員

従来のボイラー方式に比べ、CO2排出量およびランニングコストを大幅に削減できる電気エネルギーを活用した「水熱源式CO2ヒートポンプ熱風発生装置」が、関西電力(株)と(株)前川製作所とで共同開発された。
ガス式熱風乾燥装置を用いている塗装乾燥工程に同装置を平成21年9月にハイブリッド方式で導入し、装置性能、導入効果について検証している。
冬季における検証の結果、24.1%のLPG削減効果,13.1%のCO2削減効果が得られた。

 

 

 

土井 義明

北海道電力株式会社
札幌支店 エネルギー営業部 法人電化グループ 総括主任

工藤 亮二

札幌市環境局
環境都市推進部 エコエネルギー推進課 主査

札幌市は年間降雪量が5mを超える豪雪地帯であり,雪を克服するために下水処理水を利用した流雪溝が市内各所に設けられてる。
本システムは札幌市と北海道電力が共同で平成19年度よりシステムの確立を目指した実証試験を行ってきたもので,流雪溝に送られている下水処理水が冬期間でも14℃程度の水温があることに着目し,ヒートポンプの熱源水として有効利用する全国初の試みである。
システム概要は,下水処理水を熱源としたヒートポンプで暖房を行ない,熱源水として利用した後の下水処理水は流雪溝用水としてカスケード利用している。夏季は下水処理水の送水が停止するために水冷方式(冷却塔利用)のヒートポンプで冷房を行なっている。
平成20年度の実証試験の結果,冷暖房ともにヒートポンプシステムCOPは約3となり,既設のガス焚き冷温水発生機に比べ,省エネルギー性は原油換算で24%減,ランニングコストは28%減,CO2排出量は27%減となった。

 

 

 

川上 信彦

四国計測工業株式会社
事業開発部 営業企画グループ 部長

今回導入したVOC対策施設は、ドライラミネート工場より排出されるVOCガスを触媒熱酸化分解方式により浄化し排出するために新設するものである。また、排熱回収装置はVOCガスを熱酸化分解することにより発生する熱を回収し、ドライラミネート機の乾燥空気として熱風を供給する機能を合わせ持つ装置である。この熱風供給により、ドライラミネート機の乾燥空気用蒸気熱交換器で使用される蒸気量を低減し、既設ボイラの燃料削減が実現できた。

 

 

 

柴 芳郎

ゼネラルヒートポンプ工業株式会社
開発部 次長

吉田 茂弘

株式会社エネビジョン
技術グループ

木下 裕

豊田通商株式会社
機械部 課長代理

ヒートポンプは従来品に比べて省エネルギーであるため、環境にやさしいと評価されているが、イニシャルコスト(製品・システム)が高いため、ランニングコスト(光熱費)のメリットが少ないと導入が難しい。
ここではヒートポンプのなかでも排熱回収という技術を用いてさらなる省エネルギーを実現したヒートポンプシステムの説明と工場における様々な、活用事例を紹介する。

 

 
 

藤田 満

富士電機サーモシステムズ株式会社
経営管理室 技術企画部 部長

本論文では,食品加熱や環境対策などの分野に適用できる過熱蒸気発生装置(IHSS)について述べる。IHSSは、過熱蒸気を利用する機器に隣接して配置、もしくは内蔵できるように水から一気に過熱蒸気を発生する構成で、さらに短時間起動、高効率の特長をもつ。操作者はボイラ免許不要で誰でも運転可能である。制御も出口温度一定、圧力一定、電力一定モードが用意され、それぞれのモードで間欠運転も可能である。据付もキャスタ付のため手動で搬入できる。実対象物の処理での条件出し、経済的検討を行うための試処理実験設備を顧客に開放している。設備としてはベルトコンベアタイプ、キルンタイプ、バッヂタイプの3設備を用意している。

 

 
 

長 伸朗

中部電力株式会社
技術開発本部 エネルギー応用研究所 都市・産業技術グループ
産業エネルギーチーム 研究副主査

電気ボイラーは、低騒音で排煙が出ず、燃料配管や煙突も不要であることから、設置場所を選ばないため、ビルや住宅隣接地においても導入が可能であるが、より利便性を向上させれば一層の普及が可能となる。今回、従来より省スペースで、設置性およびメンテナンス性に優れ、自動で蒸気のクリーン度を保つ機能を有する高機能な電気式の蒸気ボイラーを開発した。ここでは、開発した電気ボイラーの概要を、適用例をまじえて紹介する。

 

 

【ヒートポンプ給湯講座】
 
 

株式会社Q研技術士事務所

代表取締役

杉村 允生

 

 

【特別寄稿】
 
 

藤田 義信

東芝キヤリア株式会社
ソリューション技術部 中部システム技術担当 グループ長

地球温暖化防止の観点から低炭素化が世界的な課題であり、機器の省エネルギー化が急務となっている。特にヒートポンプシステムを利用したエネルギー転換による環境負荷低減への期待は大きい。当社はこれらの社会的な要求に応えるため、2006年に大形チラーとしては業界で初めて新冷媒R410Aを採用した超省エネタイプの空冷式ヒートポンプチラー「スーパーフレックスモジュールチラーTM」を発売した。成績係数の向上はもちろんのこと、冷温水ポンプを内蔵し、搬送動力を含めたシステム全体のエネルギー消費量低減にも寄与している。ここではその特長とエネルギー転換における応用事例を紹介する。

 

 
 

鈴木 基晴

高砂工業株式会社
開発部2G 課長代理

マイクロ波による加熱は内部加熱、迅速加熱、選択加熱などの特徴を持つ。マイクロ波の特徴を生かすことで工業化を実施し、マイクロ波の工業炉が開発された。マイクロ波を用いた工業用加熱炉によりセラミックスや二次電池材料が迅速で均一に加熱ができる。特にマイクロ波と外部熱源(電気ヒータ、ガスバーナ等)を併用したマイクロ波ハイブリッド炉は雰囲気温度を外部熱源でコントロールし、製品内部温度をマイクロ波でコントロールすることで従来の加熱炉よりも高効率で加熱ができる。本稿ではマイクロ波の特徴や開発の経緯を含めて紹介をする。

 
Page Top